「まってくれ」

出口の近くで 少年を見つけた
少年は足を止めたが こちらをむく素振りを見せない
それでも 俺は聞きたいことがあった

「君はなぜ、涙を流していた 私の舞台はなにか問題があったかね あったのなら 教えてほしい」

少年の答えは

「舞台は なにも問題はありません 安心してください」
「でわ なぜ 涙を流す」

質問を続けた

「気にしないでください」
「君は もしかして 「ちがいます」

言葉に言葉を重ねた時 確信が持てた

「君は ピエロ君だね」
「……ごめんなさい」