そこには目が赤く、泣き崩れた顔があった。
「ふふふ。」
そんな自分の顔をみて笑みがこぼれる。
あー、楽し。
本当あたしって役者になれちゃうかも。
ここまで本格的に泣けるって自分でもすごいと思う。
この後は「押しては引く作戦」の通りに悠雅を避けまくってあたしを意識させる。
絶対悠雅は自分を責めるでしょう?
訳が分からないけれど、とにかく自分が悪かったって。
その想いがいつかあたしの想いへと変わるまで……あたしは後は待つだけ。
でもまだどうなるかは分からない。
こんな楽しいゲームって初めてかも。
ワクワクする。
鏡に映るあたしの顔は、酷く歪んだ笑みをしていて。
そのことにまた満足感を覚えた。