汗を掻いていることから全て想像出来てしまうような行為。
そんな愁は自分のソファーにドスッと座り、制服でパタパタと仰ぐ。
そして蓮も軽くため息をつきながらも目を伏せている藍都をチラリ、と見てソファーに腰掛けた。
凌も寝転がっていた体勢から起き上がり、目の前にだらしなく座っている愁を睨みながらも口を開く。
「藍都にも言ったんだけどさー、一年生の教室行かない?」
そして一瞬で凍り付く空気。
「「………は?」」
蓮と愁の声がハモった。
藍都は相変わらず無関心。
二つの痛すぎる視線を感じながらも凌は説明を続ける。
「今年の新入生ですっごい美人すぎる子がいるんだってー?だから見てみたいなーって。」
「……そんな理由で?」、と普通なら愁も蓮もそう聞いて盛大にブチギレる事だろう。
しかし二人は反論をすることが出来ない。
なぜならその話を凌以外からも耳にしているからだ。
「……その子の話、凌も聞いたのか?」
そう蓮が凌に問いかけると、凌はこくんと頷いて。
「ここまで有名になる子、そんないないじゃん?ぜひ生徒会として見に行きたくて。」
そう言った。