「実はね、私と大吾、咲ちゃんがあの子達に賭けの対象にされてたの知ってたんだ・・」


「え!?」



「あっ 誤解しないで聞いて欲しいんだけど、それを耳にしたのは本当に偶然。で、咲ちゃんにとっては迷惑な話なんだけど、石田だっけ? あいつらが許せなくてさ・・ 咲ちゃんが関係ないとこで、あいつらのちっちゃいプライド折っても意味ないから、咲ちゃん自身にやってもらいたかったんだ」

とここで、グラスに残っていたレッドアイを一気に飲み干した姫花

「でも、ここで私の計算が及ばないことがおこったんだよね・・・」と大吾のほうを見る姫花

つられて、咲もワーワーいいながらダーツをしている大吾に視線を移した

「大吾が、咲ちゃんのこと本気になっちゃったみたいでさ♪」

「酷いこというようだけど、大吾って本気で一人の女を好きななるような男じゃなかったの。ぶっちゃけるけど、今回も最初は大吾自身、私のわがままなお節介事に引っかかったくらいにしか考えてなかったと思う。でも、今から考えたら、無意識に最初から咲ちゃんに惹かれていたんだと思う。だって、いくら私の頼みっていったって、たった10分の休憩時間まで、わざわざ別の校舎まで会いに来る? もうその時点で、本能で動いてたと思うよ。 今日の携帯もしかり・・・ 大吾って女遊び酷かったから、携帯折ったくらいで済まないと思う。 しつこく言い寄ってくる女も一人や二人じゃないと思うよ。 でも、大吾を信じてあげて欲しい。 咲ちゃんが不安な時はきっと大吾も不安を感じてるはずだから・・」