沙耶ねぇと別れたあと……



遊びに夢中になりすぎて、すっかり忘れていた。



「帽子がないっ」



頭を触ると、お気に入りの麦わら帽子がなかった。



そういえば、と遊んでいる途中で脱いだことを思い出した。



急いで遊んていた公園に戻って、公園中を探しまわる。



「どこーっ?」



その日は少し風が強くて、帽子があったのは、川がある土手だった。