「実は……
Chargeとの企画、
出来なくなってしまったんだ」
「……え?」

私は思わず直人を見て目を大きく見開いた。

「……どうして?」

大体はわかる。

きっとそれは……

「今隆と実彩ちゃんの熱愛報道が出てる。
そんな状況で一緒に仕事をするには
支障が絶対出る。
それは二人だけじゃない。
Chargeにだって、事務所にだって
応援してくれてるファンにも影響が出るんだ」

やっぱり……

私達があの日あそこにいたから……

「俺達だって出来るならやりたい。
けれど、これはどうしょうもないんだ」

そんなこと言われたって……

「嫌……私やりたいです!!」

私の思いは変わらない。

「どうしてダメなの?
私達が悪いってことは十分わかってる。
けれど、ここまで精一杯頑張ってきて、
曲だって出来て、みんなといる時間が
凄い楽しかったのに……
やっとこの世界が楽しいって思えたのに……
私簡単に諦めないから!!」

私達のせいでこの企画を終わらせたくない。

「でも「ずっと私この企画やりたかったの!!
凄い成功するのが楽しみだったの!!
だから、お願い「みーちゃんいい加減にして!!」

私の声を遮って
今までずっと黙っていたゆかりんが
部屋中が痺れるくらい大きな声をあげた。

「この企画やりたい……?
成功させたい……?
ふざけないでよ!!
そんなこと私達のほうが思ってるのよ!!
大体私達が作った企画なんだから
成功させたいに決まってるでしょ!?
けど、みーちゃんのせいで台無しなのよ!!
いい加減わかってよ!!
この世界はそんな甘くないの。
みーちゃんの責任全部私がやるのよ?
どこのメディアにもずっと囲まれて
みーちゃんのせいで私だってつらいのよ。
つらいのがみーちゃんだけなんて思わないで!!
みーちゃんがやりたいのは十分わかってる。
そんなことわかってるよ!!
けどね、自分のせいで無くしたってことわかってよ!!
みーちゃんのせいでChargeにだって「もうやめてよ、ゆかりん」

涙ながら話すゆかりんを止めたのは……

いつの間にか部屋にいた彼……