「お前らさぁ、いいかげんにしろよ!」
あたしが泣きそうになってたあの時に、男子に向かってそう言ってくれた坂城君。
「神澤、俺、髪短いのも良いと…思う」
最後の日、そう言ってくれて、あたしに変わるきっかけをくれた坂城君。
今の坂城君は……、もう、あの時の坂城君じゃない…。
坂城君は少しは優しい。
ほんの少しだけ、優しい。
だけど、あの時の坂城君と、今の坂城君をイコールで結ぶのはなんだか難しい。
どっちも悪い人間じゃない。
だけど、二人はまるで違う気がする。
なんで?
なんで坂城君は、変わってしまったんだろう…。