「ふあぁ…」
光莉はあくびをしながら、これから自分が通うこととなる那葉中学校に続く道を歩いていた。

「友達…できるかな…。」
中学校の校門をくぐり、クラス分けの看板の方へと歩いていった。
そう呟いた姿はどこか不安げな雰囲気だった。それもそのはずだ光莉は小学校を卒業すると同時にこの見原町に引っ越してきたばかり、これから通う那葉中学校には知ってる人は一人もいないのだから。

「ねぇ!クラスどうだった!?」
「一緒だったよー!!」
「ほんと!?やった〜!!」

クラス分け発表の看板の前では女の子達が友達と楽しそうに話をしている…。
光莉はそんな様子を悲しげに見つめ、看板に目を戻した…。

「1組…」
そう呟いて、靴を履き替えようと靴箱の方へ歩き出した時、前の方を歩いていた女の子の集団が話しているうわさ話が聞こえてきた‥

「ねぇあの子‥この中学だったんだ‥。」
「うゎホントだ!!私あの子嫌いなんだけど‥」
「てか小学校で友達いなかったよね!?」
「うんうん!キャハハッ!!」

女の子たちは笑いながら行ってしまった。
`どんな子だろ?'そう思い女の子達が指さした方を見てみると…

「えっ…?」
そこにはこの世の人と思えないような、とても綺麗な女の子がいた…。