皇帝からの返書はとても苦かった。
こんなもの、朝廷には見せられない...



ぼくが一番心配していること。

それは“太子の処罰“だ。


この国書の罰で、太子が帰らぬ人となるなんて考えたくもない。

太子はぼくの恩人だ。





──────ぼくが罰されよう。




皇帝からの返書をビリビリに破き、
棄てた。
返書は大運河を流れていく。


「これで、太子は」


声が震えた。


「これで、太子は罰されない」


ぼくは、流れていく返書を見つめながら
言った。