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その頃太子は朝廷の近くにいた。


「ああ、今日は妹子が帰ってくる日じゃないか!
わざわざ国書を届けにいってくれたんだし、
お礼の何か1つでもあげなきゃなあ....」


外の仕事から戻ってくるところだった。


「あ、聖徳太子殿」

「蘇我馬子殿!お久しぶりです」

「あれ?こんな所にいていいのですか?
妹子様が...」

「妹子?妹子もう帰ってきたのか!」

「....知らないのでしたか。
実はですね.....」


妹子の今の状況を聞いた太子は青ざめた。


「なんだそれは!
妹子がそんなことするわけないだろ!!
何を考えているんだ!!!」


血相を変えて朝廷に入っていった。



「妹子!」