クスクスと後ろの方で笑う女の人が目に入る。
細身のパンツに薄手のロングカーディガン。
胸元には大きな膨らみ。
とっさに自分の胸元を見る。
・・・
きっ気にしないもんね!
「幹夫の彼女なんでしょう?紹介してよ」
にこりと笑いながら私達に近寄った。
一見怖そうだけど、意外と優しいかも!
「ミーコ、こいつは香奈子って言って俺らのクラスメート」
・・・えっ!?高校生!?
すごい大人っぽいから誰かのお姉さんとかかと思った。
「ってゆーかなんでお前きてんの?」
「ちょっ!失礼ー。私はグッチに誘われた身なだからね。女の子が一人になっちゃうからって!」
あっ、私の為に?
「ミーコの為ならいーけど。で、俺のミーコ。美依って呼んでやって」
先輩だけの“ミーコ”。
それをいつも分かってくれてるから嬉しい。
つい嬉しくてにやけると、一瞬冷たい目をした香奈子さんが見えた気がした。