「・・・ふぁ」
ポカポカの太陽の下、私は木漏れ日の下に隠れてしばしのお休みタイム。
ちょっと年期の入った木製のベンチの上で丸まる。
「特等席ぃ・・・」
昼休みが終わる10分前。
クラスで仲良くなった友達と仲良くお昼ごはんを中庭で食べていた。
「3時間目の数学の斉藤!うざいー」
「それより!斉藤と言えば、2組の斉藤君超、格好よくない?」
「いやー!私インテリ系無理っ」
「違うって!あれはオシャレ眼鏡で!」
年頃の女の子が集まって喋る会話はそんなところ。
私もうんうん、と頷きながらママ特製弁当をモリモリと食べていた。
「あ。もう昼休み終わるー!次の時間生物じゃん!」
「生物の高田結構格好いいよね!化粧直すべきじゃない?」
ワーワーと叫ぶお友達たち。
美依も行くでしょ?っと言う友達の問いかけに首を振る。
「私、お昼寝していくー」
「も~!美依は本当マイペースなんだからっ」
よしよしと髪を撫でられて、授業には遅れないように!っと釘を刺して友達は行ってしまった。
「ふぁぁ」
本日2回目の大あくび。
お化粧を直しに行くお友達には付いて行かずにお昼寝を選んだ色気が無い私。
中庭には誰もいなくて、完全に私の特等席だと思っていた。
「ん、んぅー」
熟睡してはいけないと思っていても、寝心地の良いベンチの上では無条件に襲ってくる眠気。
葛藤を起こしながら選んだのは授業よりも→お昼寝。
入学早々起こられるーなんて思いながらも気が付けば意識を失っていた。