「・・・」
「・・・」
「・・・」
だっ誰か何かいってよぉ!
体中の血がザワザワと騒いでる。
先輩なんて固まったままずっと私の顔見てるだけだし・・・
穂波ちゃんはキョトーンって顔で見てるし・・・!
「だからっ、その・・・」
行き場の無い言葉をどうにかしようと、あたふたとしていると
固まっていた先輩がいきなり噴出した。
「プハッ!」
私の頭に腕を置いて、その腕に顔を埋めて笑っている。
え!?えっ!?
頭上で聞こえる愛しい人の笑い声。
目の前にいる穂波ちゃんの苦笑い。
「ミーコ、おまっアハハ!」
次にはもう私は先輩の腕の中にいた。
「ククッ、ミーコ?俺そのタイミングで聞きたくなかったなぁ?」
そう言う先輩は、言葉と裏腹にすごく笑顔。
「もう!美依ちゃん空気全然読んでない!」
穂波ちゃんはプイっと頬を膨らましてそっぽを向いてしまう。
空気?読めない?
「悪い、悪い。ミーコはそうゆうの出来ないんだ。だって子猫だし?」
コチョコチョと私の顎をくすぐる。
「もういいよ!私帰るっ」
「おー」
えぇ!?
スタスタと行ってしまう穂波ちゃんにヒラヒラと手を振る先輩。
さっきまで泣きそうだった穂波ちゃんを一人で帰らせていいのかな?
オロオロとしている私に先輩は言葉を続ける。