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「・・・い、美依!」


「ふぇ?」


保健室には似つかわしい程の大きな声で、幸せな熟睡タイムが強制終了した。


「もう!結局午後の授業出ないで!先生呆れてたよ!」


「うう、ごめんカコちゃん」


私のお姉さん(兼)親友のカコちゃん。


中学の時からの大親友で、一緒にこの高校を受験した。


「それにしても・・・」


いきなりムフフっと言わんばかりに、目を輝かせ私に近づくカコちゃん。



カコちゃん、エロ目みたいになってるよ。


「さっきの男の子誰よ?超イケメンだったじゃない!」


手を口に添えて興味深々そうにたずねてくる。


「男の子・・・?」


「そうよ!私が入ってきたら、美依のいるベッドの傍の椅子に座ってた人!」


「ええ!?」


もしかして、さっきの?


私が寝てる間にも傍にいたの?


思い出しただけでもカァっとなってしまうほど、魅力的な男の子だった。


無駄の無い顔立ちは、本当にテレビで見る芸能人みたいで。


手を握られた時に、ビビって身体に電力が走ったみたいだった。