「あれ?お弁当入れたはずなのに…」

あれ?あの人たち…翔兄のファンたちだ…手に持ってるの…私のお弁当?

「あの女、幼なじみだからっておんなじお弁当もってきてんだよ」

「あゆえねー。彼女いんのに。前田くん優しいから断れないのよ。あの小娘のわがままに」

「こんなもの捨てちゃえ」

翔兄のファンたちがお弁当を捨てようとしたとき…誰かがその手を止めた。

「食べ物粗末にするんじゃない…」

「遥斗様…」

「これ。あんたのか?」

「あの…ありがとうございます」

確か…翔兄と同じ学年の…

「ああ…俺は…」

「遥斗!弁当食ったらサッカーでも…何で遥斗と桜一緒にいるんだよ」

なんか翔兄怒ってる?二人ってそんなに仲がいいんだ?

「この子の弁当捨てられそうになったから救ってた…助かってよかったな…」

「わっ…」

頭ポンポンされた…女の子の憧れの…頭ポンポン…幸せ…

「何ニヤニヤしてんだよ。そんなら俺がしてやるぜ!」

「きゃ…痛いよ!」

無理矢理頭叩かれていたら遥斗さんって言う人が翔兄の手を掴んだ

「遥斗…何この手」

「嫌がってる…可愛そうだろ」

「フンッ」

あっ…翔兄拗ねた。

「あいつ妬いてるのかもな…」

「え?」

「俺と仲良くしてたから…」

そう言ってまた彼が私の頭を優しく撫でてくれた…

安心する…

「そんなに嬉しいか…撫でられるの…」

「はい。気持ちいい…」

「ハハッ幸せそうだな…」

心が温かい…この気持ちって…恋なのかな?

「あっ…改めて言う…中山遥斗。よろしく」

「あっ…中山さん。私は桐谷桜。よろしくお願いします」

「中山さんじゃなくて遥斗でいい」

「あっ…はい。遥斗さん」

「素直で可愛い…」

この人頭撫でるの好きだな…でも私も気持ちいいしいいや…







「ただいまー」

フフッ遥斗さんとLINE始めたのだ!

「あっ…また部屋でヤってる…」

「ひどい!バカ!」

女の人が服を持って素っ裸で走って出てきた。

翔兄一体何したんだ?

「翔兄?何して…きゃあ!」

翔兄…は、裸だった…

「…遥斗LINE始めたらしいな」

「!何で知って…ってパンツ履いてよ!」

「昔よく一緒に入っただろ?」

「そうだけど!私も一応年頃の女の子だから!」

「…ふーん」

何よ。その冷たい感じは…

「あっ…遥斗さんからLINE…」

「…貸せ!」

「あ!」

翔兄に遥斗さんのメッセージも消え私のLINE仲間から遥斗さんが消されてしまった…

「ひどい!バカ!」

「…俺の言うこと聞いてくれたら遥斗のまた入れてやるよ」

「…用件による」

どうせジュース一本買えとか…可愛い女の子紹介しろとかでしょ?

「抱かせて」

「…え」