「ああ。なんとかしないと、リアルにヤバいな」

「うん・・・。あのね、榊原君」

「ん?」
疲れたような声で健治が答える。

「図書カードの貸し出し記録から、高木守っていう名前を探したの」

「なんで?」

「守君は、呪いをかけたわけでしょう?貸し出し記録に名前があれば、その本を読んだってことだから、そこに書いてあるのかもって思ったの」

その言葉に、健治が身を乗り出して私を見た。

「で?」

「何冊か本を借りていたようだけど、一冊だけ、半年くらいの期間で5回も借りている本があったの」

そう言いながら、目の前に置いてある本を前に差し出す。


これが、守が見ていた本。