深夜を軽く回った頃
みんなは帰っていった


私は後片付けをしてお風呂にはいる


「モト兄?お風呂空いたよ。」


そっとモト兄を見るとスコアにまみれて居眠りしていた


もぅ


「風邪ひくよ?
起きて?」

軽く肩を揺する


うっすらとモト兄の瞳が開く


うわぁっ


色っぽい…


思わず見とれてしまう


「…りょう…―。」


突然
モト兄に唇を塞がれる

今までしたことがないような激しくて深いキス



「ん…っふぅ……!」



その時
我に帰ったのかモト兄が私の体をゆっくり押しやった

ハァハァ


お互いに乱れる息

鼓動が耳元で聞こえる


「俺…ごめっ…。」


どうしてそんな行動をしたのか自分でもよく分からない


ただ

鼓動がうるさかった



「謝らないで…。」


私はモト兄の胸に飛び込んだ

驚くモト兄


ギュッと背中に回す手に力を入れる

「キスされて嬉しかった…。モト兄にキスされるの嫌じゃないよ?
もっと…してほしい…。

…もっと…モト兄に触れて欲しいよ…。」


もっとあなたに触れたい
触れてもらいたい


もって
あなたを近くに感じたい
感じてもらいたい


ゆっくり
モト兄が私の顔を胸から離して覗き込む


「りょう…。
そんなこと言ったら…止まらないよ?」


モト兄の瞳が怪しく輝いて私を捕える

「いいよ…
止めないで。」


心臓がドキドキして破裂しそう

ベッドに座ったモト兄の膝の上に向かい合うようにして座らされる


顔が近いよ…


私は目を閉じる


探るような
軽いキスのあと

すべてを絡めとるような
深いキスが降ってきた