貴方に教えてもらった音楽。

貴方に教えてもらった話しかける勇気。

貴方に教えてもらった綺麗事。

貴方に教えてもらったギャップ。

全部全部幸せとはいい切れないけど
全部全部素敵だったの。


……


素敵なメロディーが私の周りでは常に駆け巡っている

そう、私は只今部活の真っ最中。
私が所属している吹奏楽部は
歴代の先輩方のおかげさまで
毎年とても良いところまで登り詰めている。
そのため毎日色濃い部活の日々
到底女子力なんて気にせず
汗水たらすひびを過ごしていた。

そして

いまはわたし達の代、そして中学3年生最後の夏
わたし達にとって最後の夏でありそして最後の青春
全日本吹奏楽コンクール目前の夏

わたし達の代、わたし達の音、
絶対に自分達だけには負けたくない。

だからこそ夢中になって音楽する。

そんな音楽に向き合う私達にだって
恋をする瞬間はあるらしい…

「今日もお疲れ~」

部活が終わったあと自主練中に横に現れた。

この子は私の担当しているホルンパートの相方
ホルンパートは私とこの子の2人で担当している。

「お疲れさんですねえ~
この高音の音程合わそうや」

私が言うと

「ウチも合わそうとおもってたから
譜面持ってきた(笑)さすがハヤマ」

ハヤマは私の名前で名字だ、いつも名字で言われる
下の名前はリナなんだけど
誰一人呼ばれないんだつら(笑)

「だろう!(笑)
ほんじゃ合わせるよ!」

カッカッカッカ…
メトロノームに合わせてタイミングをはかる

「1,2,3」

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ああ、やっぱこのハーモニー、、、
わたし達だけしかつかめない心地のいい
ハーモニーがそこにはある。