結局あの男は舞子のことを なんとも思ってなかった ただの自分を満たす道具にしか見てなかった 「舞子、まだ殴られたとこ痛む?」 「ちょっとまだ腫れてるけど、大丈夫……」 「……ごめん、顔に傷作っちまって」 「二人の間に入ったのは私だから 聖也くんは何にも悪くないよ……」 なんだかんだ嘘つかれても 俺はこういう優しい舞子がやっぱり好きだ 自分を犠牲にしてまで動く舞子は ちょっとだけ嫌いだけど