部屋のドアを少し開けて顔だけだして私を見てるお母さん。


「も~…ノックしてっていつも言ってるでしょ!?」

「着替えたのなら早く来なさい。母さん、もう知らないわよ?」

と言い、ドアを閉めた。


私は鏡の前で再確認。

髪の毛よし、名札よし、制服よし!!

「うっしゃぁ!!」と気合いをいれ、下に降りた。

ご飯を食べ、支度もして、ドアの前で入学式早く来てねと言い、

「いってきまーーーす!!」
元気よく言った。
シャキッとするために。


電車に揺られ、約15分。

桜が舞い散る門前。
深呼吸をして学校内へ。

入ってすぐ、少し先にたくさんの一年生らしき人達がいた。

あそこにクラス表がある…

直感した私は走る。


ドンっっ!!

誰かにぶつかった。
よくあるパターンだよね…

よろよろ倒れそうになりそうな時、誰かにガシッと腰を掴まれた。

間一髪……。
お礼を言おうと前を見ると……

「大丈夫か?」