マンションの駐車場に車を停めて足早にエレベーターへ急ぐ。


8階まで上がる時間が今日は長く感じた。



部屋の前で一度冷静になりドアに手をかける。


やっぱりまだかぁ。。






カバンの中から鍵を取り出し自分で開ける。



・・・ただいま



真っ暗な部屋がなんだかすごく悲しい。




ただ新年会に行ってるだけだと分かっていても落ち着かない。




=22時=



こらぁ17歳!!


早く帰ってこぉ~い。



電話かけてみる?



メールの方がいいかな?



いゃ。。そんな事したら心が狭いとか思われる?




ソファから立ったり座ったり、携帯を開けたり閉じたり。。


結局寝室の引き出しの中に閉まっていたタバコを取り出した。




陸に吸うなって言われてるけど。。。



無理だぁ。。




アタシは寝室の窓を開けてタバコに火をつけた。





ふぅ~




「アズさん!!」





えっ?




「陸!!!!」



「約束したのに~。」




「あっ。。陸。。かわいい女の子は??」




「なに言ってんの?笑


てか次タバコ吸ったら襲うよ?」






「えっ。。」





「ほんとアズさんの反応は毎回おもしろい」




そういって陸はコタツの上に置いていたお母さんの作ったおせち料理を食べていた。



「おいしい!!お母さんが作ったの?」



「そうそう」




「さすが親子だね。



。。。っでこのお餅は?」





「あ~アタシがついた」



「マジ?」



「マジ。。」




アタシと陸は隣同士に座ってきな粉餅を食べる。



その味は実家で食べていたものと同じものだとは思えないほどおいしくて甘かった。