「お母さんなんか手伝う事ある??」


「ん~ゆっくりしてたらええのに。笑」



「なんかあの二人とは気あわへんもん。。」




「またそんなん言うて~」



そう言いながらお節料理を温めなおすお母さんの横の椅子に座った。


煮物のいい匂いがキッチンに広がる。




「あっアタシ今日早めに帰るから。」



「え~彼氏??笑」



「そう。」




そう言って何でも話せるお母さんがアタシは好きだ。

でもこの後が長くなることも知っていた。




「どんな子なん?」



高校生。。。



言えるかっ。。泣




「普通かな」



「何の仕事してるん?」




だから高校生。。。




「達也、今女子高生と付き合ってるだって。あの子はほんまに。。。」




溜息をつくお母さんに心の中で懺悔した。




「そうなんやぁ。。」




そう言いながらアタシは一歩ずつ後退していった。



その時携帯が鳴った。




ディスプレイには陸の名前。


アタシはまだそのまま残っている自分の部屋へと駆け込んだ。





『もしもし?』



『アズさん元気~??笑』




まだ1時間も経ってないんですけど。。



それでも陸の声を聞くとすぐにでも帰りたくなる。



『どうしたん?』



『なんか和樹さんから新年会の誘いがあって行ってきていい?』






正直なんか嫌だった。


でもここで嫌って言うのは大人じゃないし。。



『エエよ。楽しんでき~なぁ』



ただの強がりでアタシはそう言って電話を切った。


電話を切ってからはヤキモチ妬きの26歳の女に戻る。



女の子とかもいそうやし。。


またキスとかされるんちゃうかな。。




そんな妄想で頭の中がいっぱいになる。