二人でいつもの様に洗い物をする。


「ねぇアズさん?」


「ん?」



「もしかして。。ヤキモチやいてた??」



「えっ??」



突然の攻撃にアタシは対処できなくて同じお皿を洗い続ける。


「ねぇ??ヤキモチ??」



「違うって。。」



「ふ~ん」



素直になりましょう。。



遥、アタシやっぱり無理だよ。。


好きだなんて言えない。


そしてアタシ達の会話は無くなった。



居心地の悪い空間で水の流れる音だけがする。




「あっ陸キスされたとか言ってなかった?」




最悪だ。。


確かに気にはなってたけど今ここでその質問をするアタシはやっぱりどうかしてる。


そして陸からの返事もない。




アタシは恐る恐る陸の方を見た。




そしてこっちを見ていた陸の思いっきり目が合った。






「キス??されたよ。」



「・・・なんで?」



「気になる?」



「えっ??」


「気になる?気にならないなら言わな~い。」




そういってまた沈黙が流れる。




「・・気になるよ」



アタシの言葉に笑顔になった陸はお皿を置いて話し出した。




「なんかレコードを変えようと思ってしゃがみこんだ時に同じくらいの年の女に不意打ちでキスされたの。・・・それだけ。笑」





「あ~そうなんやぁ」




「それだけ?」




「ん?」



「よかったぁ~とか?笑」





「ないよ。笑」



「あっそ」



そういって陸はお風呂のお湯を入れにいった。




もしかしたらもうアタシの気持ちは陸に伝わってるのかも知れない。



だったらそれでもいい。



でもアタシの口から好きとは言えないよ。。




戻ってきた陸は意地悪そうにアタシに笑いかけてソファに座った。