スパゲッティーか。。笑


やっぱり大人ぶっても子供やし。。


カゴを持って店内を回るアタシの少し前に見覚えのある後姿が二つ並ぶ。


仲良さそうに女の方が男の腕にしっかりと絡み付いて離れない。


「遥?」



ビックリしたように振り向いたのはやっぱり遥と真山さんだった。


「あれ?アズ買い物??」


「うん。」




「陸は?」



その言葉にアタシは遥から目をそらした。


本当にアタシは分かりやすいと思う。



「うちで留守番」


必要じゃない牛肉のパックを手に取りながらそう答えるアタシの腕を掴み遥が引っ張る。




「Hした?」


「してないって」



「ふ~ん」



遥と真山さんが目を合わせて笑う。この二人に陸の事が好きだなんていったらどうなるのか想像しただけで怖い。




「夕ご飯の買い物?」



「・・はい」




真山さんがアタシのカゴの中を覗く。



「陸のリクエストでスパゲッティーを。。」



「え~アタシも食べたい~!!」







そんなの絶対ありえないと思っていたのに玄関を開けたときには3人だった。



でも今日は陸と二人より気持ちが落ち着くか。。



アタシの気持ちを知るはずもない二人は部屋へと入っていく。




「陸~」



ソファに寝転がった部屋着の陸は真山さんを見てびっくりしたように姿勢を正した。



そして疑問系の顔でアタシの方を見る。



「さっき偶然スーパーで会って」



「あっそうなんだ。。」





「陸ちゃ~んお邪魔やったぁ??笑」




遥にほっぺをひねられながら首を横に振る陸を見ながら、アタシは買い物袋から冷蔵庫へと移す。




夕ご飯を作るにはまだ少し時間が早い。



コタツに入って楽しそうに話す3人の中にアタシも入った。