また雪が激しくなっている。

「ちゃんとナビしろよ。笑」


左側の窓の外をボーっと眺めるアタシの頭に手を置き前に向ける。


またアタシ陸の事を考えてた。。


「あっ次の信号右です」


「はいよぉ。お前1人暮らし?」


「えっ?あっ。。まぁ。」


「大丈夫だよ。上がり込もうなんて思ってないから。笑」


陸に会う前のアタシなら間違いなくその言葉に舞い上がっていたと思う。


でも今は陸の笑った顔を早く見たかった。

約束したのに。。


マンションの近くまで来ると部屋に電気がついているのが分かった。


「今日は楽しかったです。ありがとうございました。」



そういって車のドアを閉め車が見えなくなるまで見送った。


そしてマンションのエレベーターへと駆け込む。



もう時間は0時を過ぎようとしていた。


ドアを開けるとやけに静かで不安になる。


「陸?」


返事はない。



寝室のドアを開けると明らかに不自然な布団の膨らみを見つけた。



「陸くーん」


一気に毛布をめくる。


・・・寝てる


そこにはカワイイ顔をした陸の寝顔があった。


アタシは肩まで毛布をかけてリビングへと戻った。




そしていつものようにタバコに火をつける。



カウンターの上には小さなサボテンが置いてある。


アタシは携帯を充電するためにカバンから出した。


受信メール1件


【アズさんまだ帰らない?ケーキはもういいから早く帰ってきて〜(>_<)】



陸。。