柱に架かった大きな時計はもう19時前を指していた。



陸は大阪かぁ。。



今頃女の子にキャーキャー言われてるんかな。


はぁ。。


その瞬間中山さんと目が合った。



アタシ今大きな溜息ついた??よね。。。



最低。。




「高崎もうすぐ焼き鳥来るからな。笑」



お腹が空いててイライラしてると思われた?



それならいい。



よくは無いか。。




すぐにウーロン茶と生ビールが運ばれてくる。


迷わず中山さんの前に置かれるビールに恥ずかしくなる。



「はい逆ね。笑」



そう言いながらギンギンに冷えたおいしそうなビールがアタシの目の前へと返ってきた。




「じゃあ二人の再会に乾杯!!」



「かんぱ~い」




おいし~。。



そんなアタシを中山さんが笑いながら見てる。



「4月から頼むな」



「はいっ。こちらこそ。



でも。。やっぱりアタシでいいんですか?」




「もちろん」





この自信に溢れた大人の笑顔が好きだった。


26歳!悪くない!!



その時カバンの中の携帯が鳴った。



今見るのも失礼だし。。



「エエよ見て。」



中山さんが焼き鳥を口にしながら優しく微笑む。




【アズさん。何してるの??】



陸。。



【友達とご飯。】




それだけ返信して携帯をマナーモードにしてカバンの中にしまった。



やっぱり本当の事を陸に知られるのは嫌だった。



次のメールが入って来てるかもと考えると携帯が気になって仕方ない。




でも..



今は陸のことは忘れよう。。