でもイブと言う事もあってこの雪の中どこのお店もいっぱいで入ることが出来ない。
「ごめん。俺ちゃんと予約とかしておけばよかったよな。。そこは避けたかったけど俺の友達が経営してる小さい焼き鳥屋でも大丈夫?」
「アタシはどこでもいいですよ。笑」
「じゃあ電話してみる」
「はいっ」
そういって後部座席に置いてあった上着の中から携帯を取る。
アタシの方に中山さんの頭が近づいた時髪の毛からは甘くていい匂いがした。
『もしもし亮?お前んとこ暇??』
『やっぱりな。。笑』
『今から行くから』
中山さんはそれだけ言って電話を切った。
「やっぱり暇だって。爆
イブに焼き鳥は食べないよな。笑」
「そんな事ないですよぉ~」
「そうかな。笑」
その店には15分ほどで着いた。
「いい匂い~」
アタシは中山さんの後ろを歩く。
横開きのドアを中山さんが開けると威勢のいい掛け声が店内に響く。
「いらっしゃいませ~!!」
若い店員の女の子に連れられて座敷へと上がった。
店内は香ばしい匂いが広がっていて空腹のアタシの食欲をそそる。
でも中山さんの前で焼き鳥にかぶり付くのかと思うと結構キツイ。
「慎一いつ戻ったん?」
「ん~先月」
「連絡しろよな」
「ごめん。なんかバタバタしてて。」
「そっか」
この人が中山さんの友達かぁ~。亮さん?だっけ??
アタシが二人の会話に耳を立てているとアタシの事を思い出したように中山さんが亮さんとの会話を止めた。