2時間後マキはタクシーを呼んで帰っていった。



アタシが食器を洗って陸が隣で拭く。


身長差20cm。


年齢差9歳。




「マキさんって綺麗で仕事できておまけに面白いって最高だね」



陸の言葉はアタシの胸に突き刺さる。



自分の気持ちなんか気づきたくなかった。




「アズさん明日来れそう?」



「ん?」



「も~クラブイベント!!」



あ~そっか明日クリスマスだぁ。。



今年ほどクリスマスが来なけりゃいいって思った年もない。




「多分、無理やと思う」



「そっか。。。デートとか?」




「違うよ」




「ふ~ん」




陸が納得してない顔で食器棚にお皿を戻す。




「アズさん何時くらいに帰ってくるの?」



「分かんない」




「ふ~ん」





全然会話が前に進まない。



アタシは居心地が悪くなって雑誌を手に取りソファに座る。



それでも陸は質問を止めない。




「アズさんって好きな人とかいるの?」





「・・おるよ」




「へぇ~どんな人?」




「内緒。笑」




そんなアタシに陸が後ろから抱き付いてくる。




雑誌なんてページをめくってるだけで何も目に止まらない。




「正直に答えろぉ~」



「言わへんし」




「言えって~」




このドキドキが陸に伝わりそうで怖くってアタシはその場から逃げた。