ピピピピピピ
ピピピピピピ
・・・絶対目覚まし時計買い替えよう。
この音で心地よく起きれた事がない。
いつものように思い切り叩こうとした目覚まし時計がアタシの手の届く所から消えた。
「おはよう」
「あ。。おはよ」
「この音隣の部屋の人まで起こせそうだね。。」
「アタシもそう思う。笑」
陸は自分の寝ていた布団をきちんと片付ける。
そのままにしておいていいのに。。。
そしてもうこの部屋にはいない。
アタシがキッチンに行くとカウンターには二人分の紅茶とトーストが並んでいて満足そうにアタシを見る。
アタシの出る幕ないし。。
「アズさん食べよぉ~」
「・・うん」
「いただきま~す」
「あっ。陸ちょっと待ってて」
「・・うん」
アタシは寝室に戻り赤い本棚の引き出しのあらゆるところを開ける。
あれ~どこやったっけ。。
もうほんまに自分のだらしなさが嫌になる。
「アズさん??」
「待って~」
あっあった。アタシはそれを持ってリビングへと戻った。
「はい、ここの部屋の鍵」
「いいの?」
「ええよ」
「なんか感動!!」
「それとこれ返しとく」
アタシはカバンの中から封筒を出して陸に返した。