真剣な目でレコードを回してる陸はいつも見る陸ではなく、大人っぽく見える。


アタシが見ていることさえも気づかない。


陸の横には数え切れないほどのレコード。



ガチャ



アタシの持っていたドアに力が入って壁に当たる。



「あっ!!」



「あっ!!アズさん勝手に出してゴメンね」



「それはいいけど。マンションじゃ音量あげれないからやりにくくない?」



「あっ今は指が動くかだけを試してただけだから。笑



ちゃんとこれもあるし」



そういってアタシにヘッドフォンを見せる。


なるほど。。



アタシが納得したのが分かるとレコードを大事そうにケースにいれて大きく背伸びした。



「じゃあお風呂入ってくるね」


「ごゆっくり~」


「あっアズさんソファで寝たらダメだよ。」







「・・・うん」



完全によまれてたかぁ。。。


寝室に入ってベッドを見る。


どう考えても狭いって。


アタシはもう一組の布団を出してベッドの下にひいた。。






「あがったよぉ~」


「うん」



陸が寝室へと入ってくる。



「あっ布団出してあるし。。。」



「どっちがいい?」



「俺は下でいいよ。寝相悪いから。笑」



「じゃあそういう事で」




「。。残念」



何かを呟く陸を放ってアタシはリビングへと戻った。