全ての荷物を運び込んでアタシと遥はお好み焼きの準備を始めた。


陸は制服を脱いで今日運ばれた私服へと着替える。



この子ほんまにお洒落やなぁ。。



真山さんと陸が隣に並んでいるのを見るとまるでファッション誌の中の1ページの様だった。




「遥〜真山さんと住んでるん?」


「うん」



「彼氏なんだよね??」



「うん!他の男はみんな切った」




「ほんまに?」



「うん」



そう笑顔でうなずく遥はとても幸せそうで陸がここに追いやられた理由が分かる気がした。






「っで陸の親はいつ帰って来るん?」



「それがわからへんねん。。自由人みたいで。。」




「あ〜そう。。」




キャベツが苦手なアタシは千切りじゃなくみじん切りにする。



その切り方に遥の目が点になる。



でも遥は見てるだけで何もしない。



まぁその爪じゃ無理でしょうよ。




遥はネイリストをしている。



細かい作業が得意な遥にはピッタリだと思う。


でも家事全般は絶対無理。真山さんがしているのかも知れないな。。






「アズさん。ま〜だぁ〜??」




「もうすぐできるから。ホットプレートの電源入れといて」




「は〜い」




「まるで兄弟だね。笑」




アタシと陸の会話を聞きながら遥がお皿とお箸を運ぶ。





「じゃあ焼くよ〜」



「うんっ!!」



興味津々にそれを見てる陸。




「陸、ひっくり返す?」



「返す返す!!」





あああぁぁぁ。。。





想像通りの出来栄えに言葉もでない。