はぁ。。


大きく溜息をつくアタシの隣で携帯がなる。




遥だ。



『もしも~しアズ??』


『うん』


『何そのローテンションは。笑』



『何着ていこうか迷ってる。。』



『はぁ?なんでもええやん。笑

そんな力入れんでもいつも通りで全然大丈夫やって~』





『う~ん。。』



『とにかくあと1時間くらいしたら行くから~』




『は~い』





何でもいいと言われると余計に迷う。



結局いつもとそう変わらない服に着替え落ち着いたアタシは鏡の前でいつもより少し丁寧に、可愛いよりは大人っぽくなるようにメイクをする。



若さで勝てないなら大人の魅力を出していこうという単純な理由だ。





【もうすぐ着くよ】



遥からのメールでマンションの下へと降りた。


運転席の窓が開き真山さんがアタシに笑顔を向けてくれる。



「うん。可愛い可愛い」



その隣で遥も頷いていた。




その言葉に少しホッとしたアタシは後部座席に乗り込み大きく息を吐いた。



「あ~なんか緊張する~!!」



「何でよ。笑」




「なんかねあのいつもの居酒屋の女の子が陸の事知ってるみたいで、多分今日も来てると思うし。。アタシが思っている以上に有名みたい」




「へぇ~陸やるなぁ~。」



「ほんま陸カッコイイやん」




「アズ自慢の彼氏やなぁ~」





二人の会話に入っていく気にもなれず鏡を出して前髪を直す。