なんとなく2月はアタシにとって波乱の月になるような気がする。


廊下の方に目をやると藤谷がアタシの方を見ているのが見えた。


一瞬目が合ったような気もしたけどアタシの思い過ごしかも知れない。


部長のおかげで部屋の温度が少し下がった頃アタシは残り少ない経理の仕事を始めた。



もう5年以上あの部長の下で働いていると離れるのも少し寂しいような気がした。


ようちゃんの隣の席も心地よかったし。。


部長の話によると中山さんは春から新しい部署を作りアタシはそこの手伝いをするらしい。



それまでの2ヶ月は準備期間を兼ねているのかも知れない。





今日は何度か廊下で中山さんとすれ違ったけど話しかけられる事はなかった。


アタシは何を期待してるんだろう。


自分で中山さんの告白を断ったのになんとなく寂しい気持ちもあった。



こんな中途半端な気持ちがこれからのアタシたちの関係を複雑にしていったんだ。