食べ終わった食器をいつものように二人で洗い片付ける。


そして陸はお風呂にお湯を入れに行く。



「あっ、これ」


陸はレコードが入ったカバンから一枚の紙を出してアタシの目の前に差し出した。


【2/14オールナイトイベント開催決定】


紙にはそう書いてあった。



「っで?」


不思議そうに陸の顔を見ると呆れたように紙の一番下を指差した。




【DJ/riku.u】




「陸??」



「俺。笑」



「おぉ~すごいやん」



「だからぁ俺すごいんだってば。笑」




陸がそう言っても嫌味にも聞こえない。



「来るよね?」



「・・・えっ?」




「土曜だよ」



きっと行くという返事を期待して待ってるんだろうけどアタシにはそんな気なかった。


そんなところに行っても絶対浮くに決まってる。



「一人が嫌だったらマキさんと遥さんも一緒に!!」



今回はいつも以上に強引な陸に行かないといっても受け入れてもらえそうにない。



「聞いてみるよ」



「分かった~」


あの二人にはちゃんと彼氏がいるしそんな日に予定が空いているはずがない。


明日一応メールだけ入れてみようかな。。


嬉しそうにその紙を見ている陸を見ると断りづらい。




「陸お風呂入ったら?」



「うん」




その紙をターンテーブルの上に置いて陸は浴室へと入っていった。



アタシはそれを手に取りもう一度見る。



梅田かぁ。。




陸の違う一面が見たいという気持ちもあったけどやっぱり気は乗らなかった。