マンションにつく頃には冬だとは思えないほど汗を掻いている陸に心の底から申し訳ない気持ちでいっぱいになった。


そしてそんな陸をお風呂に入れる。



「お詫びにお背中でも流しましょうか?笑」


「まじ?もちろん裸でね。笑」



「却下」



そう言ってアタシはタオルだけ置いてリビングに戻った。



お風呂から上がった陸はコタツに入り課題の続きを始める。



そんな陸を見ながらアタシは夕ご飯を作ることにした。



「今日何~?」



「内緒」



「またそんな。。アズさんもガキみたいなとこあるよね。笑」



「え~。。」




「褒め言葉だって。笑


  そういうアズさんも好きだよ」




陸の言葉にニヤつきながらもクリームシチューを作るアタシは本当に単純だと思う。



大人の女への道はなかなか難しい。



シチューを煮込んでる間アタシはキッチンの椅子に座り陸のキレイな横顔を見ながら一人妄想の世界に入っていた。



「何?笑」




「ううん」



「何~」




「かわいい顔だと思って。」




「襲いたくなる?笑」




「ならへん。笑」




出来上がったシチューとサラダとバケットを運ぶと陸は嬉しそうにコタツの上の問題集を下におろした。



お茶やコップを取りに行って戻ると陸はすでにスプーンを持ったままスタンバイしている。





「じゃあ。。。」



『いただきま~す』




ほんと陸は気持ちのいい食べっぷりで見ていて嬉しくなる。


そんな次々と空いて行くお皿を見ていたアタシの手は止まったままだった。