広い道に出るとすぐにタクシーを拾うことができた。
アタシは携帯を出し着信履歴をチェックする。
陸からの電話もメールもなかった事に少しホッとしたアタシは急いで部屋へと上がった。
部屋は真っ暗でまだ陸は帰ってきていなかった。
それを確認すると今度は逆に不安になる。
本当に自分勝手だ。
服を脱ぎ捨て部屋着に着替えるとホットミルクを作りコタツに入った。
ふぅ~
アタシ何やってるんだろ。。
携帯をコタツの上に置いて見ていても誰からもかかってこない。
23時
陸はまだ帰ってこない。。
電話してもいいかな。。
完全に酔いの覚めたアタシは不安で仕方なかった。
その時携帯が大きく震えた。
『もしもし?』
『アズさ~ん??』
『うん』
『どこ~??』
『どこってうちだよ。っていうか陸酔ってる??』
『う~ん。。和樹さんに飲まされたぁ~!!』
『っでどこ??』
『今電車降りて今から帰るとこ』
アタシは迎えに行くからと言って車の鍵を持ったものの飲酒運転をするわけにもいかず歩くことにした。
少しすると向こうからフラフラ歩く陸が見えた。
「お~い」
「あ~アズさ~ん!!」
そう言いながら走ってくる陸はやっぱりアタシ好みのカワイイ男の子だった。
「何高校生が飲んでるわけ??」
「チュ~しよぉ~」
そういって絡んでくる陸は立派な酔っ払いだ。
そのまま手をつないで部屋へと戻ったアタシ達はベッドに倒れこみ朝を迎えた。