「行ってみようかな」
そんな返事が返ってくることを予想していなかったアタシは少し驚いてマキに何度も聞き返した。
それでも行くと言うマキにこれ以上しつこくするのもおかしいしその事を中山さんに伝えた。
マキならキレイし仕事はできるし言うことはない。
でもマキが行くと決めた理由は中山さんに会いたいからだという事を後で知った。
おかしいと思ったし。。
当日が怖くなった。
それにアタシ。。。
陸に新年会に行くなって言われてたんだった。
今さら後悔してももう遅い。
アタシは店を出るまで陸になんて言おうかずっと考えていた。
「じゃあ土曜日ね」
そう言ってアタシ達は別れた。
結婚かぁ。。
電車の中でもその事が頭から離れなかった。
うちへと帰る足取りも重い。
部屋のドアは開いていて陸が中にいることは分かった。
「ただいまぁ」
「お帰り〜あれ?なんかあった?」
「何で?」
「元気ない」
そういう陸が好きなのに今日はそんな陸に甘える気分じゃなかったアタシはそのままソファに寝転がる。
「アズさーん?」
そんな陸の言葉にもいい加減な返事をしてその日は自分の殻に閉じこもっていた。