「じゃあ先に出るね」


「はいは~い。気をつけて」


「アズさんも。浮気するなよぉ」


「はいはい」


そんなアタシに軽くキスをして陸は先に部屋を出た。


そしてアタシも準備をして駅へと向かう。

女3人で集まるのは久しぶりのような気がする。


アタシの誕生日前に集まったあの日以来だった。


今思えばあの日のアタシの一言で全てが変わり陸にあって女を取り戻したような気がしていた。





「アズ~」



「遥~昨日の今日でお疲れ。笑」



「マキの呼び出しは絶対だし、明日からはまたみんな仕事やし久々に女3人もいいんやん。笑」




「だね」




マキから遅れるというメールがきてアタシ達は先に中に入ることにした。



今日は新年会なのか若い団体が多くて店内はいつも以上に賑やかだ。



そんな中マキがやって来た。




「こらぁ~言いだしっぺがぁ!!」


「ゴメンゴメン。会社から電話あって。」



「なら仕方ないなぁ。。じゃあとりあえず生で」



数分後冷え冷えの生ビールが運ばれてきた。



『かんぱ~い』





「ふわぁ~」



「うまい」



そしてジョッキをおいた瞬間マキがアタシの方を見て笑う。


怖い。。


「ん?」



「昨日は酔ってたからあんまり覚えてないけど。。なんか陸が耳元で面白いことを囁いたような。。」




絶対覚えてる癖に~。。


アタシはとぼけた顔をしてまたビールを一口飲む。



「アズ~26なんやで??」



「えっ。。うん」



「結婚願望とかないわけ?」




結婚。。



その言葉に過敏に反応してしまう自分がいた。

考えてないといえば嘘になる。


敦と付き合ってる時はそういう未来も考えていた。


でも陸は。。。



「ねっ?そういう事!!」



そんなマキの言葉にアタシは納得してしまう。


そして遥の口からアタシの気持ちがもっと揺れ動く言葉を聞いた。