「これ。。何?」


「知らないの?笑」


知ってるって。。

正直見たのは久しぶりだけどそれは言わないでおいた。


「そろそろいるかなと思って。笑」


そう言いながらサンドウィッチの横に普通に並んでるそれを嬉しそうに陸は見ている。




そんな陸の目を見れず素で恥ずかしがるアタシは陸以上にガキだった。



「あっアタシ今日の夜、飲み会。。。」



「中山!?」


「違うよ。笑  マキと遥。」


「そうなんだぁ。俺も高校の友達とカラオケ行っていい??」


そういう返事が返って来ると思わなくてアタシは少し動揺した。


自分勝手な考えで自分は外に出るけど陸はここで待ってるって思い込んでいた。




「女はいないから。笑」



聞きたかった事が陸の口から出て安心するアタシは本当に小さい。


そしてそんな事を知られないように平常心を保とうとするアタシは可愛くなかった。


「じゃあそれまで二人でゆっくりしとく??」


「ゆっくりはさせないよ。笑」


そう言いながらコンドームの箱を差し出してくる陸からそれを奪い取り机の引き出しにしまった。




「DVDとか借りに行く?」



「行かな~い」



「じゃあ・・・買い物??」



「いい」



「じゃあ。。。」



「だからぁ~」



そう言いながら引き出しを開けようとする陸を後ろから羽交い絞めにした。



「冗談だって~!!ゴメンナサイ!!痛い~」


そう叫ぶ陸を放してアタシは紅茶を入れにキッチンに行った。


そんなアタシを笑いながら陸はレコードを回していた。



「あっそうそう。これ俺が好きな曲をまとめたCDあげる~」



「あ、ありがと」



その日を境にアタシの車の音楽はロックからヒッピホップへと変わった。



自分の好みがないのかと言われればそう言う訳でもない。でもやっぱり好きな人の好きなものをもっと知りたいと思ってた。





結局何をするわけでもなくアタシ達は約束の時間まで部屋でイチャイチャしていた。