「じゃあ俺が言う。笑」

そういって水が入ったグラスを片手にトイレの方へと進んでいく。


「ちょっと、陸!!」


そんなアタシの言葉も聞かずトイレをノックする。


「マキさん、水飲んで〜」


「陸気が利くやん。ありがと」



その言葉と同時にトイレのドアが開く。


その光景をアタシはホラー映画を見るように見ていた。



そして次の瞬間マキの叫び声だけが聞こえた。


満足気に戻ってくる陸はアタシの頭を軽く叩いて笑った。


「任務完了。笑」



「あっ、はぃ」


そしてアタシの横にぴったり引っ付いて座った。



「マキは?」



そういって遙がマキを迎えにいく。



数分後、遙に支えられてフラフラなマキはアタシの前に座った。


「本気?」


「。。うん」


「17やんな?」



「うん」


アタシと陸の顔を交互に見た後マキは大きくため息をついた。



「お幸せに」



そう言ったままソファに倒れ込んで別世界へと旅立った。



「っでチューはしたん?」



「したよぉ。激しいのを」



陸の言葉に自分の耳を疑った。
ニヤニヤとこっちを見てる遙かと真山さんの視線を避けるように寝室に避難する。


そんなアタシにお構いなく陸は喋る事を止めない。

「アズさんは俺のものだから変な男が寄りつかないように見張っててね」


よく恥ずかしがる事もなくそんなセリフを言えるよ。



その後は遙の興奮した叫び声しか聞こえなかった。


「じゃあアタシ達この辺で失礼しよかな。2人は今からやる事もあるだろうし。笑」



そう言って笑いながら遙と真山さんはマキを抱えて部屋を出て行った。