「鍋〜ええなぁ〜」


遥が蓋を開ける。


「お〜サッパリ系〜。キムチとかやったら帰るとこやったよ。笑」



セーフ!!



マキの言葉にアタシと陸は顔を合わせて笑った。


「じゃあ今年もヨロシクという事でかんぱ〜い」



『かんぱ〜い』



ビールの空き缶がどんどん増えていく中部屋がタバコで曇る。



「あれ?アズ??タバコ止めた??」



「えっ。。いや。。まぁ。。」




本当は吸いたくて仕方なかったけど陸との約束を破る訳にもいかない。



「マキさんも遥さんも禁煙した方がいいよ」



そういう陸をマキが押さえ込む。


「陸〜大人はいろいろストレスとかあるの〜」



「わかった。。。って。


マキさん痛い〜!!!」




まるで兄弟喧嘩みたいだった。
周りから見るときっと、アタシもこういう風に見えているんだろうな。。



そんな二人を見ながらアタシはリビングの窓を開けた。




「ねぇマキさんって彼氏いないの?」



陸〜!!!!!


それを今このタイミングで?



「おらへんよ〜」



「綺麗のに〜」



陸の言葉に上機嫌なマキは自分の恋愛論と言うものを語りだした。





「とりあえずこの年になると妥協はしたくない訳。顔はいいに越したことはないけど、それだけじゃなくって中身もそうだし。。あとお金もないと。。」





「・・・」




完全にマキの言葉に圧倒されている陸は何も言い返す事ができない。




「まぁ遥はいい人捕まえたよね〜」



そう言って真山さんをじっと見るマキの目は据わっていて完全に酔っ払いだった。




「・・ありがと。笑」




「アズもあの、誰だっけ?会社の上司。。。



え〜っと。。ん??中山さん!!あの人とどうなん?」






マキ〜。。。