「完全にバンドマンと付き合ってましたね?」



ドキッ。。



「えっ??」



「当たり?笑」



「あ。。。はい」




「やっぱり。笑」




そう言ってCDを後ろに戻しアタシの方に顔を近づける。




「俺がCDあげるね」




「・・・はい」



この近距離でする陸の意地悪な笑顔がアタシは苦手。



そして限界が来たときマンションに着いた。



そしてまた陸は8階の部屋まで全ての荷物を持って歩く。



「持つよ?」


「いいの」



「はいはい。笑」



買ってきたものをカウンターに並べて鍋の用意をする。



後1時間もすればみんな集まるだろう。



野菜を切っている横で陸が大根をおろす。



「ケガせんといてよ」



「子供扱いすんなって」



「はいはい。笑」




「だからそのハイハイって言い方が子供扱いしてるって言ってんの!」



「してないって」









「痛ッ」



手を切ったのはアタシの方だった。



「大丈夫?」



「大丈夫大丈夫」



人差し指を少し切っただけで血を然程でていない。



「見せて」



バンドエイドを取りに行こうとするアタシの手を掴んで傷口を見る。



「救急箱どこ~?」



「その棚の中」



消毒液をかけてガーゼをつけ包帯でグルグル巻きにされたアタシの指は包丁も握れそうにない。



でもこれにダメだししたら陸もいい気はしない事も分かってた。




「ありがと」



そういってアタシはキッチンに戻った。