「っで?」


「えっ?」


「中山」


呼び捨てやし。。


不敵な笑みでアタシを見る陸から目をそらす。


口の中に入ったままのサラダを飲み込む事ができない。




そして今はなんとなく冗談が通じる気がしなかった。




「・・ほんまに会社の上司やし。。」



目を逸らし気味に答えるアタシに1秒で返事が返ってくる。




「ふ~ん。元彼とかだと思ってた」



「違う違う」



確かにアタシは中山さんに片思いしていた。


でも今それをここで言うと余計に話がややこしくなる。



「じゃあ俺も新年会行っていい??笑」



おぃ少年。それはちょっとおかしくないかい??



「冗談だって。笑」




アタシの考えてる事を見透かしたように陸は食べ終わった食器を流し台へと運ぶ。



そしていつもの様に二人で洗い物をして今日の新年会の材料を買いに行く事にした。


「ここは俺の席~」




アタシの車の助手席に嬉しそうに乗る陸がカワイイ。



外がどれだけ冷えていても車内は二人でいるだけで暖かかった。



いつものスーパーに入りいつものように陸がカゴを持つ。



「何買うの?」




「新年会と言えば鍋やん。笑」



「キムチ~!!!」



やっぱ若いな。。


アタシの中では完全にシャブシャブだった。



というかキムチ鍋がマキ様に許されるわけがない。



臭いとか辛いとか絶対に言うに決まってる。