「18歳の瀬那さんは、まだ飲めないねー」


私のこと、バカにしてる。


キッチンから顔をだしている涼の口角は、キレイすぎるほど弧を描いている。


「いいよっ、あと二年だし」


今年、私は高校を卒業する。


そうすれば、涼といろんな場所へ行ける。


大学には行く気がない。


涼の夢を隣で応援して、ずっと一緒にいるのが私の夢。


にやけていたのかもしれない。


いつの間にか、涼が隣にいて、笑いをこらえていた。


「なんだよ。嬉しそうだな」


「そんなことない」


恥ずかしっ。


「そ?そうには、見えないけど?」


恥ずかしすぎる。


この状況を回避しようとした、私の先にテレビがあった。