ホクホクのジャガバタ。



「美味しそう」



「まぁ、待てって」



待てって言われたら、待つしかないなぁ。



再びキッチンに戻っていく涼を目で追った。



涼の誕生日、明日だ。



たしか、20歳になる。



特別な誕生日。



何をしようかな。



「酒飲むか?」



「飲酒は20歳から」



キッチンから顔だしたかと思えば、それだ。



「ハイハイ、明日は俺にお酌してよ」



この、のろけ。



誕生日だって、地味にアピールするなっ。



「わかってますー」



「よろしい」