「ナミ。大丈夫だから!無理しなくていいんだよ。言葉ヘンになっちゃってもいいから。だから話してみて?あたしはナミが泣いてるのは嫌だよ…」
百合はあたしを抱きしめた。
優しい腕だった。
百合も泣きそうになってるのが…わかった。
「ケイは…かおりに…告白する…って。今日…朝言われた。…突然。あたし…なにも言えなかった。本音を…言えなかった。告白なんてしないでってすっごく思ってるのに…!!…なのに…言えなかった……っ。もう…どうしたらいいか…わかんないよ……」
百合は泣きながら、黙って聞いていた。
あたしなんかのために泣いてくれる百合の存在に、泣きながらも心から感謝していた。
2人で、馬鹿みたいに泣いた。
声をあげて、泣いた。
隠れていたのに、泣き声に気づいて見にきた先生に、見つかってしまった。
泣いていた理由を話さなかったけど、なぜか先生は怒ろうとはしなかった。