―――…
百合はあたしが話しやすいように、生徒玄関に連れてきてくれた。
ちなみに授業はサボリ。
授業中だからここにはほとんど人は通らない。
先生が来るかもしれないから。
と、下駄箱の後ろにあたしをうながす。
ふぅ…と一息つき、
「ナミ。ゆっくりでいいからさ、話してみて?ケイは…何をしに香織に会いに行ったの?ナミは…知ってるんでしょ?」
――ゆっくり、優しく、百合は聞いてきた。
無理やり聞こうとしない百合。
あたしが話すまで、何もしゃべらず待っていてくれる。
いつもそうだから、わかる。
百合のこういう優しさが大好きだ。
いつもいつも…助けられてる。
きっと百合は気づいてる。
ケイが告白するってこと、わかってる。
でもあえてあたしの口から聞こうとする。
あたしの本音を聞いてくれようとするんだ。
それに応えよう。
だからちゃんと話そう。
そう思っても……
出てくるのは言葉ではなく、涙ばかり。
あたし、こんなに弱かったんだ――…
百合はあたしが話しやすいように、生徒玄関に連れてきてくれた。
ちなみに授業はサボリ。
授業中だからここにはほとんど人は通らない。
先生が来るかもしれないから。
と、下駄箱の後ろにあたしをうながす。
ふぅ…と一息つき、
「ナミ。ゆっくりでいいからさ、話してみて?ケイは…何をしに香織に会いに行ったの?ナミは…知ってるんでしょ?」
――ゆっくり、優しく、百合は聞いてきた。
無理やり聞こうとしない百合。
あたしが話すまで、何もしゃべらず待っていてくれる。
いつもそうだから、わかる。
百合のこういう優しさが大好きだ。
いつもいつも…助けられてる。
きっと百合は気づいてる。
ケイが告白するってこと、わかってる。
でもあえてあたしの口から聞こうとする。
あたしの本音を聞いてくれようとするんだ。
それに応えよう。
だからちゃんと話そう。
そう思っても……
出てくるのは言葉ではなく、涙ばかり。
あたし、こんなに弱かったんだ――…