レモンな初恋




「ふぁー……」



 朝の風が、眠気を誘う。



 高校2年生になったばかりのころ。



 あたしは、恋もしたことのない、〝子供〟だった。


 少し憧れてるけど、ファーストキスが酸っぱいと知ってから、嫌になった。




 ……それは、子供のころの話だけど。



 正直に言うと、いい人がいないから。



 特に今年は、隣がメガネの地味男。




 あーあ、実はイケメン!的なのないかなぁ……


 ま、あるわけないけど。



 頭の中で、何故か『翼をください』が流れた。



「ふふーん、ふふふふーん」



 鼻歌を、気づいたら歌っている。



 春って、気持ちが浮いちゃう。



 花の匂いとか、好きなんだよなぁ。



 ……と。



 河原に人影を見つけた。