「樹里ちゃん、これはあたし達からね」


花歩さんはテーブルの一角を指差した


そこにはラッピングされた物の山


《あたしにですか?》


信じられなくて聞いてみた


「これは俺達から樹里への誕生日プレゼント」


困惑するあたしに佐々木先生が教えてくれた


こんなにたくさんもらって良いのかな?


「樹里、遠慮しないでもらって良いんだよ。みんな樹里のことを想ってしてくれたことだから」


こんなにたくさんの誕生日プレゼントなんて初めてだからどうして良いか分からない


いつも、忘れられてるんだ


「おねーちゃん、だっこ」


眠そうな花菜ちゃんを抱き上げる


「花菜も樹里には甘えるんだな」


佐々木先生は驚きつつも嬉しそうだ


「樹里ちゃん、せっかくの誕生日なのに花菜の相手してくれてありがとう」


申し訳なさそうにする奏哉さんにあたしは首を振った