《彼が居なかったら今のあたしはいません。多分、こうやって外にも出てない》


あたしにとって大翔の存在は大きい


「遅くなりました」


大翔が戻って来たようだ


大翔はあたし達にコーヒーを渡す


あたしにはカフェオレ、先生と大翔はブラックコーヒー


「紹介が遅れました。相馬大翔です」


大翔は軽く自己紹介をしていた


《大翔は先生のこと知ってるからね》


「じゃあ、話が早いな。君は樹里のこと理解して傍に居るのか?」


コーヒーを啜りながらそんなことを聞いていた


「もちろんです。初めて会った時から“支えになりたい”って思いましたから。樹里の主治医、俺の親父なんです」


「樹里、いい人に出会ったな」


……まだ少ししか話してないのに


先生には大翔がいい人ってわかったのかな?